【用語】フィナステリドとデュタステリド:DHT抑制薬の違いと効果
2024.12.17投稿

薄毛治療においてDHT(ジヒドロテストステロン)の抑制は重要な要素です。その中でも、DHT抑制薬として広く知られているのがフィナステリドとデュタステリドです。この2つの薬は、どちらもAGA(男性型脱毛症)の治療に使用されますが、成分や作用の違いによって効果や適応が異なります。本記事では、フィナステリドとデュタステリドの違い、効果、副作用について詳しく解説します。
1. DHTとAGAの関係
DHTとは?
- DHTはテストステロンが5αリダクターゼという酵素の働きによって変換される男性ホルモン。
- 毛包に作用し、毛母細胞の成長を妨げることでAGAを引き起こす主因とされています。
AGAとは?
- 特徴的な症状: 生え際の後退、頭頂部の薄毛。
- 進行の原因: DHTが毛包に影響を与え、毛髪が細く短くなる(軟毛化)。
2. フィナステリドの特徴
(1) 主成分と作用機序
- 主成分: フィナステリド
- 作用: 5αリダクターゼの2型を選択的に抑制し、DHTの生成を減少。
(2) 効果
- 適応: AGAの進行を抑制。
- 臨床試験: 使用者の約70%が抜け毛の減少や発毛を実感。
(3) 副作用
- 性欲減退や勃起不全などのホルモン関連の副作用が稀に報告されています。
(4) 代表的な製品
- プロペシア(Merck)
- フィンペシア(ジェネリック)

3. デュタステリドの特徴
(1) 主成分と作用機序
- 主成分: デュタステリド
- 作用: 5αリダクターゼの1型と2型の両方を抑制し、DHT生成をより広範囲に抑える。
(2) 効果
- 適応: AGA治療および前立腺肥大症。
- 臨床試験: フィナステリドよりもDHTの抑制効果が高いとされています。
(3) 副作用
- 性機能障害、乳房の張りなどが稀に報告されています。
- 薬の半減期が長いため、体内に長く留まる特性があります。
(4) 代表的な製品
- ザガーロ(GSK)
- デュタステリド(ジェネリック)

4. フィナステリドとデュタステリドの比較表
特徴 | フィナステリド | デュタステリド |
---|---|---|
抑制対象 | 5αリダクターゼ 2型のみ | 5αリダクターゼ 1型・2型を抑制 |
DHT抑制効果 | 中程度 | 高い |
適応症 | AGA | AGA、前立腺肥大症 |
副作用のリスク | やや低い | やや高い |
半減期 | 短い | 長い |
5. 選び方と注意点
(1) フィナステリドが向いている人
- 初期のAGAに対処したい。
- 副作用のリスクを最小限に抑えたい。
(2) デュタステリドが向いている人
- フィナステリドで十分な効果が得られなかった。
- 進行したAGAに対応したい。
(3) 注意点
- どちらの薬も医師の処方が必要。
- 妊婦や授乳中の女性は触れることも避けるべき。
6. 結論
フィナステリドとデュタステリドは、どちらもAGA治療において有効な選択肢です。薄毛の進行度や体質に応じて、適切な薬を選ぶことが重要です。医師と相談し、自分に最適な治療法を見つけて健康な髪を取り戻しましょう。
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